東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 講演会一覧設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2025年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2026年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2026年度の目標6.業績目録7.あとがき

4. 東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2026年度の目標 >> 大学院研究室

大学院研究室 2025年度の活動報告および来年度への抱負

(1)泌尿器科腫瘍の研究
臨床検体を用いたトランスレーショナルリサーチを中心に研究を進めています。複数の他機関の研究室と共同研究を行っており、今年度の成果として”腎細胞がんの組織型がICIの治療効果に影響を与え、その要因の一つに腫瘍微小環境のprofileに違いがあることを示唆する論文”がMolecular Cancer Researchにアクセプトされました。今後も継続的に発表および論文化を進めていきたいと思います。

(2)腎移植領域の研究
人工知能(AI)の進展により、医療分野におけるデータ解析は飛躍的に向上しています。日々の診療から得られた大量の症例データや画像データにAIを活用することで、早期診断や治療につなげる研究を行っています。海外との共同研究では、腎移植後の移植腎生着率を予測する世界初のAIベースの診療予測ツールの研究を開始しました。リキッドバイオプシーは、血液などの液体生体試料を用いるため、低侵襲で繰り返し行えることから早期診断や治療効果判定の新たなツールとして注目されています。ドナー由来cell free DNAをバイオマーカーとして測定し、移植腎拒絶反応との関連性を調べる研究を行っています。多重免疫染色法CODEXは、1つの腎生検サンプルから約40種類もの細胞マーカーを解析出来る応用法です。この方法を用いて移植腎拒絶反応の新たなリスク因子を明らかにし、治療方法を考案する研究を行っています。低侵襲な免疫寛容誘導法の開発(ヒト免疫寛容誘導による腎移植への挑戦)、細胞シート工学を利用した腎移植治療法の開発、についても引き続き研究を継続します。


今年度も従来の研究に加えて新たな研究が開始されました。継続研究では学会発表や論文報告を含めた成果があり、活発に研究が行われています。現在3名の大学院生が在籍しており、今年度は1名が卒業し、来年度は1名の新規大学院生を迎え、3名の大学院生で研究を継続します。Leonardo da Vinciの言葉に「Go to a far away place. The work will look smaller, and more of it will be taken in. You will see more inharmoniousness and lack of balance.」という言葉があります。大学院では、当科のほぼ全ての研究に携わることが可能です。一時的に臨床から離れることになりますが、研究という「far away place」から医療に関わることで、特定の領域にとどまらない幅広い視野と領域横断的な知見を身につけることができるのではないでしょうか。過去に、沢山の研究に触れる中で、今まで自分は一部しか見えていなかった、全く別の世界が見えました!と言っていた先生の言葉が印象的です。

来年度の目標は、大学院生の獲得、競争的研究資金の獲得、研究室の移転、です。

次年度も、精一杯頑張ります。皆々様の御指導の程、宜しくお願い申し上げます。

石井瑠美


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