東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2020年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2021年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2021年度の目標6.業績目録7.あとがき

5. 関連および協力施設 活動報告・2021年度の目標 >> 常磐病院

常磐病院 2020年活動報告

常磐病院は2020年4月で、いわき市立常磐病院からときわ会常磐病院に移行して10年となりました。手術数は、当初は総数1500件程度でしたが、現在は約3000件と約2倍に増加しています。詳細は本誌の手術統計にありますが、2019年のDPCデータにおいて、ロボット前立腺全摘症例数が全国39位、東北3位、膀胱がん手術症例数が東北1位、また、腎臓がん手術症例数が東北で9位を誇っています。これも田邉教授をはじめ多くの大学の先生のご協力があり、地方都市でありながら大学同様の泌尿器臨床が実施でき、お手伝いいただいている先生方には大変感謝しております。

2020年度は、2名の新しい医師の派遣をいただき、新村、小内、阪野、中村の4名体制で診療にあたりました。昨年は、コロナ禍の真っただ中、従来通りの泌尿器科診療を継続することに大変苦労しました。通常の泌尿器診療と並行し、泌尿器科医も、ときわ会グループのクリニック(小名浜中央クリニック)に開設したコロナ患者の入院床とPCRセンターのお手伝をしています。今後も、コロナ禍は当分収まりそうにありませんので、コロナ診療とレベルの高い泌尿器診療の共存を模索していきたいと考えています。

2021年3月で東日本大震災から10年になります。いわき市立常磐病院からときわ会常磐病院になりちょうど1年後に震災が発生しました。病院の機能もままならない時期に震災が襲い、その後の復興は看護師不足も影響し大変苦労しました。しかしなんとか普通の病院としての機能は、震災後10年を迎えるにあたって整いつつあります。また、震災の大混乱を乗り越えた職員は、皆、精神的に強くなりました。機動力の高さは、ときわ会職員の強みです。今回のコロナ禍も、この強みを生かし乗り切りたいと思っています。

2025年には、団塊の世代が後期高齢者となり、若い働き手の割合が年々減少していきます。地方都市では、医師や看護師の確保がますます厳しくなっていきます。いわき市の民間の急性期病院では、早々に回復期~慢性期病院に変更しようと動いている病院もあります。しかし、常磐病院では、これまで以上に診療を拡大し、専門性を追求していこうと考えています。そのために若い医師の確保は必須であるため、2022年の臨床研修基幹病院を目指し現在準備中です。若い世代の力で、いわき市のみならず、周辺医療圏の泌尿器患者の診療ができる病院になれるよう不惜身命を貫く所存です。


2021年目標

  1. 臨床研修基幹病院準備
  2. 泌尿器診療拡大
  3. 泌尿器臨床研究充実

新村浩明


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