東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2015年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2016年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2016年度の目標6.業績目録7.あとがき

4. 東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2016年度の目標 >> 尿路結石部門

尿路結石部門

尿路結石は今日でも増加傾向の疾患であり、泌尿器科の外来、および入院の重要な疾患である。また近年では、尿路結石の患者は、結石の既往の無い患者に比較し3割成人病に罹患するリスクが高いことがわかっており、成人病の高リスク群との認識が定着している。実際、腎実質内での石灰化の形成と、動脈硬化における血管の石灰化にはオステオポンチンをはじめとした同一の因子が関わっていることがわかってきている。

結石治療のうち、ESWLは本院で外来班の医師、および研修医により日帰り治療が施行されている。一方で経尿道的結石破砕術(TUL)は、細径内視鏡の開発や補助用具の発展に伴い安全性が向上するとともに、破砕効果も向上した。その結果多くのガイドラインにおいてESWLの適応は限られてきており、大きさの制限は1cm以下。結石部位としては下腎杯以外の腎結石および上部尿管結石が良い適応であり、2016年も症例数、破砕効率の向上をめざして施行していく。

TULは2011年より青山病院を主体に施行していた。2016年1月をもって青山病院が閉院するにあたり、TULは2015年12月からは再び本院で施行している。2015年の手術件数はTUL52件、PNL3件だった。

青山病院は手術を施行している外科系は泌尿器科のみであり、地下にある手術室は月曜から金曜なで施行可能であった。麻酔科も2013年より常勤で勤務しており、高リスク症例の術前麻酔科診察も開始されていた。今後は本院での継続、およぼ発展を期していくことになる。

TULは2015年には80件に達している。橋本、および2015年4月より勤務した島田とともにTUL、およびPNL併用のTULを施行してきた。

2015年も後期研修1年目の西村紘一、堀内俊秀、渡口誠先生に2ヶ月づつ研修をしてもらい、積極的に術者をしてもらった。発表に関しても安定しており、日本泌尿器科学会総会、東部総会、泌尿器内視鏡外科学会でそれぞれ発表をしてもらった。

TULの発表に関しては2011年依頼のデータがあり、2016年はこれの論文化を予定している。またPNL併用TULについては2015年よりその初期治療経験が良好なことから学会発表を重ねている。

2016年からは本院でこれらの手術が清水先生のもと、さらに発展的に移行する予定である。

橋本恭伸

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