東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2012年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2013年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2013年度の目標6.業績目録7.あとがき

1. はじめに

はじめに

いよいよ2013年となり私が教授就任後7年経過し8年目に突入することとなりました。現在、医局員の人数は90名を超えており、まさに大所帯となってきています。毎年入局する医局員も4−5名を数えるようになっており、医局員の約3分の1は新しいシステムで研修した医師になっており、これらの先生たちがすでに指導的立場になり病棟医長などの重責を担いつつあります。

一方で、昨年もこの欄で書いたように増大する患者数、医療レベルの向上に伴い更なるスタッフの必要性に迫られています。特に、本院、付属病院の人材の確保、臨床レベルの向上、研究レベルの向上は今後の医局の5年間を考えるうえで非常に重要なこととなります。昨年、乾先生が香川大学から移動され一年間本院で経験を積んでいただき、この5月から八千代医療センターの泌尿器科部長として赴任することとなりました。血液浄化部門部長の鬼塚先生と協力しつつ今年度末の腎移植開始に向けて準備を進めています。今後、近々、八千代医療センターは200床の増床が予定されており更なる病院の発展が期待されます。

2011年、常磐病院 泌尿器科との共同研究でダビンチの導入が行われ、さらに、昨年は常磐病院、および戸田中央病院でもダビンチが導入され順調に症例を増やすことができています。すでにこれら3施設合わせると前立腺がんは200例近くのダビンチによるオペが行われております。大学で週2件、常磐病院で月6−7件、戸田中央病院でも月6件前後の症例が行われていますので、直近では関連施設も入れると週5−6件のダビンチによる前立腺がん全摘出術が行われていることになります。独立して施行できる術者もすでに5名前後育成されています。本院では今年から腎がんに対する腎部分切除がすでに行われ始めており、いまだ保険適応となっていないため自費となりますが、週1件前後のペースで行う予定となっています。何とか早期の保険適応が望まれるところです。近い将来(3−5年以内)、泌尿器科手術のほとんどがダビンチとなると予想され後期研修医のダビンチトレーニングも視野に入れた教育制度の確立が急がれています。今年は、何らかの形で後期研修医にもダビンチの術者としてのトレーニングを開始したいと考えております。

研究では今年は昨年の成果をさらに強化、発展させることにより一段の飛躍が期待されます。尾本、および田邉で大学院教育、研究支援体制を強化し、理科大学、生命科学センター免疫部門、理化学研究所免疫部門、東京工業大学ロボット研究室との連携も強化され今年はいろいろな研究が大きく飛躍するものと考えられます。
特に、移植免疫寛容誘導の研究はパテントの申請も終わりいよいよ本格的な研究となります。大学院生も徐々に増えつつあり10人近くなっております。これからも、特に留学を視野に入れている若い先生方は積極的に大学院に進み研究を行われることを強くお勧めいたします。

今年は、泌尿器科教室開講50周年目の節目の年でもあり、更なる飛躍を期して、医教員の皆さんと、革新的、かつ大胆な試みに挑戦していきたいと思っています。皆さん前を向いて一緒に進みましょう。

2013年4月 教授室にて
田邉 一成

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