昨年の4月に医局長として仕事を始めた時は1年勤まるだろうかと不安いっぱいのスタートでしたが、いざとなると1年は早いものでした。今までは気付かなかったいろいろなシステムや医局内、大学内の問題点に落ち着いて目が向けられるようになった時にはすでに秋になっており、当初私が考えた医局員にとって仕事のしやすい環境を作るという事については「何ができたのか?」と思う程度のわずかな変化改善ではないかと思います。その事に関しては自分の力のなさをつくづく感じています。
2009年は泌尿器科医局にとって大小さまざまな波にもまれた1年でした。手術件数を増やす事、患者数を増やす事など医局としてのアクティビティーを上げる事に力を注ぐ一方で安全が守られなければ、せっかく作りあげたものも簡単に崩壊してしまう危険があるのだという事を強く認識しました。医局員にとっても、安全の担保された環境こそが仕事のしやすい環境ではないかと思いました。アクティビティーの高さと安全の両立には、やはりマンパワーの充実が大切です。女子医大は医局員の皆さまの努力で来年度も4人の新人を迎えることができます。この毎年の新人を大切に育成していく地道な努力は、すぐには成果として現れないかもしれませんが、将来の泌尿器科の力となり新たな人材の獲得につながる良好な循環を生み出すものと考えます。期待を持って入局してきた新人が、女子医大に入って良かったと思えるような医局であるために今後も力を尽くしていく事が医局長後の自分の勤めと考えています。
至らない点も多く頼りない医局長であったかと思いますが、皆さまの協力で1年勤めあげることができました事に感謝いたします。
ありがとうございました。 |