東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2008年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2009年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2009年度の目標6.業績目録7.あとがき

5. 関連および協力施設 活動報告・2009年度の目標 >> 東京女子医科大八千代医療センター

東京女子医科大八千代医療センター 活動報告・2009年度の目標

東京女子医大八千代医療センター通称TYMCは開院して2年が経過し平成20年には350床までフルオープンの予定でした。しかし特に看護士不足が顕著でフロアはすべて開いたもののベッド数を制限した状態が続いていました。そんな状況もこの4月には多くの新しい看護士の採用と共に解消する予定です。医療局は総合医局で皆がひとつの部屋に集まっており、看護局、事務局も同じフロアにあるため、いやが上にも一体感が高まります。

泌尿器科専門医としては鬼塚と天野の相変わらず二人体制で、現在外来は一診で、午前診察、午後検査、ESWLとしております。手術日は全身麻酔が基本的に火曜日で、腹腔鏡を中心とした手術を行っておりましたが最近は手術件数の増大に伴って、月曜日の午後、木曜日も手術日になってきております。病院全体として手術件数は増加傾向にあり、毎週開かれている手術調整会議は徐々に白熱してきております。麻酔科の人数も手術件数によっては不十分な日があるため、その場合には自科麻酔となります。こちらに来て久しぶりに閉鎖神経ブロックをしました。麻酔の研修をしたい研修医の先生は特にいい勉強が出来ると思います。ぜひお越し下さい。

病棟はベッドコントロールナースと言う役割の看護師が入院を決め、入院コーディネートナースが入院の説明を行っております。病棟、外来で点滴が必要な患者に針刺しをしてくれるIVナースという資格者をつくったのは女子医大の附属病院としては画期的なことです。

泌尿器機器は、体外衝撃波はシーメンス、結石破砕装置としてはHo-YAGレーザー、オリンパス製硬性・軟性各膀胱鏡、尿管鏡、硬性腎盂鏡、ストルツ製TUR、オリンパス製TURis、透視下ウロダイナミック検査機器を購入しほぼすべての検査、治療をカバーできるようしております。手術室の器材は基本的にすべて天井からつり下げられているため、特に内視鏡手術のモニターの位置は自由に変えられるためとても快適に手術が出来ます。TURisが導入されていることもあり、今年はTUEB(Transurethral Enucleation with Bipolar)も導入し、かなり前立腺の剥離にも慣れてきました。残念ながらまだ当院にはモルセレーターが導入されていないので、剥離した後TURにて削っていますが、剥離して前立腺床の血管を止血しておくと削る際にも出血せず、良好な視野が保てるという利点があります。特に大きな腺腫に対しては有効な方法であろうと思います。今年に入って推定重量150gの腺腫も2例ほど良好な視野で安全に削ることが出来ました。この近辺にはそれほど泌尿器科で積極的に手術を行っている施設が少なかったせいか前立腺肥大、特に推定重量100gを超える患者さんが多く、昨年は被膜下摘出術も7例施行しました。

血液浄化療法室長を鬼塚が兼務している関係で、透析室の運営も腎臓内科と協力して行っており、バスキュラーアクセス手術も近医よりよく紹介されております。ベッドは20床で八千代市民の維持透析を中心に引き受けております。看護士不足のため今まで一部でしか透析は行うことは出来ませんでしたが、平成21年4月からはいよいよ二部性に移行する予定です。シャント閉塞などのブラッドアクセストラブルも近隣の透析施設から次々と紹介されるようになってきました。当院にはIVR科があり、遠田先生を中心として血栓溶解、PTAを積極的に行って頂いております。我々としては手術に専念できるため非常に助かっております。

電子カルテは富士通で使いやすい印象があり、疾患別のパスも豊富にセット化しましたので術前術後の指示はあっという間に出せ重宝しております。医局秘書が保険会社提出用の診断書などは書いてもらえるようになりましたので、事務仕事が大幅に軽減されております。

ようやく開院して2年を迎えましたが、大きな問題なく徐々に患者数を増やしております。サマーフェスタ、ウインターフェスタという催し物を当院では行っており、患者啓蒙目的のパネル展示や講演はなかなか盛況でした。特に講演の後の外来では講演を聴いた患者さんが増えて外来がなかなか終わらなくて困るほどでした。周辺の病院の先生や開業医の先生とも積極的に交流を行っており、お互いに顔が見えるつきあいの中で紹介が増えてきているのが患者数が増えてきている一因になっております。街はまだまだ発展している印象で、少しずつではありますがご案内出来る店も増えてきております。我々も手術の反省会と称して街の探検、皆様をお連れできる店の発見に努めております。お近くにおいでの際は是非お気軽にお立ち寄りください。
天野裕之・鬼塚史朗

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