東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2019年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2020年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2020年度の目標6.業績目録7.あとがき

4. 東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2020年度の目標 >> TUR-P、minimal invasive surgery部門

2019年本院ではTUR-P・HoLEPが数例と少なく、TUR-BTがメインで施行された。

TUR-BTの切除に関しては、橋本先生が以前年報にもご報告してある通り、腫瘍の存在部位を領域として捉え、複数の腫瘍が近接する部位は領域として全体を切除することを心がけている。また、適切な病理検体採取のためにも、Tappingがショートストロークで繰り返すことは出来るだけ避けるよう伝えている。特に最近は初診時に3cmを超す膀胱腫瘍を認めることが多く、正確な深達度診断のためにも、No Tapping・適度のロングストロークで施行できるように指導している。

TUR-Pは、5α還元酵素阻害薬発売から数年が経過し、TUR-Pの適応となる症例は減少傾向にある。しかし、5α還元酵素阻害薬投与後に排尿障害が残存しやすい①中葉肥大が目立つ症例、②前立腺体積50cc以上の重度肥大症例、③5α還元酵素阻害薬に反応しない症例などに対してはTUR-P/HoLEPのよい適応である。前立腺体積50cc以上の重度肥大症例を対象とし、HoLEPを施行しているが、現状では薬物療法を希望する患者が多く、一定の症例数獲得にはつながっていない。

尿道狭窄の切開術に関しては、対象はRARP、LRP後、およびTUR-BT、TUR-P、TUL後の症例であるが、症例は減少している。特に前立腺全摘後の尿道狭窄例はごく少数であり、RARPのラーニングカーブによるものと考える。


2020年度の目標として、

  • 新入局者がローテートする東医療センター/八千代医療センターの協力もと、TUR-BTおよびTUR-P手技の獲得を指導していく。
  • HoLEP症例をできれば10例以上。

またMinimal invasive surgery に関しては、ロボット補助下の前立腺摘除術、腎部分切除術、および腹腔鏡下ドナー腎摘除術も含まれるが、これらの項目については腫瘍班、および移植班の報告を参照されたい。

羽田圭祐


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