東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2019年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2020年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2020年度の目標6.業績目録7.あとがき

1. はじめに

巻頭言

今年は1月から発生しているコロナウイルス感染症が大変な問題となっています。中国、武漢で発生したCOVID19ウイルスにより引き起こされている新型コロナウイルス感染症は瞬く間に国内に広がりを見せ大変な問題となっています。

コロナウイルス感染症の広がりがあるものの、現時点では通常診療は予定通り行われています。昨年と同様に東京女子医科大学泌尿器科診療は、これまでにも増してさらに大きな伸びを見せています。腎移植は、腎外科が診療科としての活動を止めたこともあり、週3例体制から4例体制となりました。5月からは本格的に週4件施行の予定となっています。八千代医療センターでは、昨年もこの欄でご報告したように千葉東病院が腎移植を停止したこともあり症例が増加し、月4例、すなわち週1例の腎移植が行われています。泌尿器科グループとしては年間300例近い腎移植症例となりつつあります。ロボット支援下腎部分切除手術が週8件、ロボット支援下前立腺全摘出術が週2-3件と症例数を増加させ、2019年の年間のロボット手術は400例で、日本一になっているようです(正式統計ないため各種データからの推定です)。特に腎癌は昨年に引き続き年間321例とダントツの日本一となりました!さらに女子医大全体では泌尿器科以外にも呼吸器外科、産婦人科、外科、などのロボット手術も増加しており、女子医大全体の年間のロボット手術は659例となりこれも非公式ながら日本一の症例数となったようです。

昨年4月からは本院ではXi3台の日本で一番多い3台体制となっていますが、婦人科、呼吸器外科の症例が増えており曜日によってはロボットがやや不足気味になっています。八千代、東にそれぞれXが1台づつあり、戸田中央病院、常磐病院にそれぞれ1台と泌尿器科チーム全体で7台のダビンチが稼働していることになります。しかしながら症例数の増加により近い将来にロボットを増やす必要性が出てきそうです。ロボット支援手術の導入に伴い術後管理も簡素化しており、術後ほぼ3日での退院が可能となっています。

昨年もご報告しましたように東医療センターは足立区への2021年の移転が決まり実地設計も終わり3月10日に起工式が行われました。総病床数は450ベッドとなり、地域のがん診療拠点、災害対応拠点、小児・周産期医療拠点、救命救急診療拠点としての役割が期待されております。近藤教授が赴任して4年たちましたが、手術症例数が激増しておりロボット支援腎部分切除術は年間87件と全国でも3番目の症例数となっています。※2位の横浜市立大学とは3例ほどの差です。
八千代医療センターも一昨年、増床され501ベッドとなり、ユニット系の新設などもあり大きく発展しています。ダビンチも現在週1-2件の手術が行われています。また、腎移植症例も前述にように急に症例数が増加してきており、月4例の腎移植を施行しています。

研究面では、石井先生、雑賀先生(理学博士)が中心となり、多数の大学院生がしっかりと研究を進めておりそれらの成果は一流の英文雑誌に多数採用されております。今年は4名の医師が大学院に進学しています。1名は横浜市立大学の大学院に進学し、3名が本学の大学院に進学します。1名は今年から共同研究を行う東大の宮崎教授との共同研究を行い、2名はAIを用いた臨床研究を行う予定です。

いよいよ、コロナウイルス感染症はパンデミックを言われる状況になりつつあります。東京女子医科大学ではこの4月22日より厚生労働省、東京都よりの依頼によりコロナ感染症患者の受け入れが始まっております。専用病棟を設置し厳重な感染管理のもと保健所、東京都よりの依頼に応じて患者の受け入れが始まりました。何とか患者数の増加に歯止めがかかり年内の終息を祈るばかりです。

最後に、昨年同様、院長としての激務を行いつつ、何とか週2回の外来、週3-5件の手術、いろいろなジャーナルの査読、学会準備などを行うことができているのは泌尿器科のスタッフの先生方はじめ泌尿器科チームの献身的な助力があってのことと心から感謝しています。

今年も更なる飛躍を期して、医局員の皆さんとともに「至誠と愛」の理念のもと大きく飛躍していきたいと思います。

2020年4月
田邉一成


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