東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2018年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2019年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2019年度の目標6.業績目録7.あとがき

5. 関連および協力施設 活動報告・2019年度の目標 >> 済生会川口総合病院

済生会川口総合病院活動報告

済生会川口に着任して3年になります。その間、橋本雪司先生、池田敬至先生、蓑田亮先生、長坂直樹先生、小谷桂子先生、吉野真紀先生と交代で活躍していただきました。地域の医療機関との紹介、逆紹介も拡大してきています。当初の計画どおり前立腺癌と尿路結石症を中心に据え診療体制を整えてきています。

尿路結石症ではESWL,TUL,PNLをいずれも安定してできる体制です。ESWLは技師が固定しており破砕率も高いです。TULは硬性尿管鏡1本、軟性尿管鏡2本でしたが、困難症例に使用できるようにリソビューという単回使用の軟性尿管6Frを導入し、6Frと細径の硬性尿管鏡を追加もしました。PNLについては修正バルディビア体位も手術室で安定してとれるようになりました。加えてリソクラストマスターという超音波砕石装置を導入しました。欧米ではPNLといえば超音波砕石が一般的であり、実際導入すると砕石片が吸入されていくので良好な視野を保ちながら砕石を完了でき手術時間短縮と破砕率の向上に役立っています。

前立腺癌については診断、局所治療、進行癌治療ともに体制を整えています。

診断ではMRI/TRUS癒合画像生検Biojetを先進医療として全国で2番目に導入し200例を超えました。同時に局所診断のMRIに加え、オリゴ転移の検索としての全身MRIも当院で施行できる体制を整えました。局所治療として、これまでは3D後腹膜腔鏡で施行し手術件数も30件を超えるようになってきましたが、来年度はダビンチXの予算が通り秋には導入します。初年度は安全に導入することが目標です。加えて一昨年に買い換えをした放射線機器もあり、局所治療については万全を期しています。今後はbiojetを利用した前立腺癌局所治療を東海大八王子の小路先生と協同研究ができないか検討しています。進行癌治療はすでに新規内分泌療法、新規抗がん剤、および骨を標的とした放射線医薬品であるゾーフィゴを導入していますが、新しい放射線治療機器があることから有症候性の局所、転移治療、およびオリゴ転移に対する放射線治療も積極的に施行しています。

これら2疾患に加え、良性疾患、悪性疾患とわず紹介をうけ治療させていただいており、また連携診療科も充実しています。general urologistの育成という意味では適した病院と考えています。

3年を経過し川口の基礎を固め、ダビンチの導入にこぎ着けましたので、2019年はダビンチ元年として安全にこれを導入することを1番の目標としていきます。常勤医4人なのでひとりひとりの仕事が過剰になりがちなので、システムを整理し医師の仕事がしやすいように整えていくことも目標です。常勤医が増えることは当面難しいですので、非常勤の先生にきていただきその間はカバーをしていければと考えています。今後とも宜しくお願い致します。


2018年目標振り返り

  1. 手術件数の維持;人員の交代もあり維持としたがラパロの件数も1割増加した:達成。
  2. 一人年間1報の論文作成;残念ながら一報もなし。年度内には1報はだしたい:未達
  3. 川口市民健診へのPSAの導入;市民医療センターと協同で進めているが、頼みの議員が後退:未達
  4. Biojet/Hifuを利用した前立腺癌局所治療の試験的導入;医師主導の共同研究の規約が厳しくなり様子見:未達
  5. 2年計画でのDa Vinci導入;いろいろな協力が得られ来年度導入決定:達成

2019年目標

  1. Da Vinci手術の安全な導入
  2. 手術件数の1割増加
  3. 論文作成、できれば2報
  4. 川口市民健診へのPSAの導入の土台作り;議会、患者会へのアプローチ。
  5. Biojet/Hifuを利用した前立腺癌局所治療の試験的導入

橋本恭伸


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