東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2011年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2012年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2012年度の目標6.業績目録7.あとがき

5. 関連および協力施設 活動報告・2012年度の目標 >> 財団法人ときわ会常磐病院

財団法人ときわ会常磐病院 活動報告・2012年度の目標

2011年はときわ会にとって、まさに激動の年でした。3.11の東日本大地震、そして福島第一原発事故、それに加え震災以前より決まっていた市立常磐病院のときわ会への移譲が重なりました。いずれも一つ間違えるとときわ会の存続も危ぶまれかねない大きなタスクが日々立ちはだかり、またこれらを普段の臨床をこなしながら遂行いたしましたので、まさに東奔西走の毎日でありました。この激務を乗り越えられたのは、何よりも田邉教授のご配慮と医局員皆様のご協力により、多くの先生方が常磐病院のお仕事をお手伝いに来ていただけたおかげと心より感謝しております。

常磐病院では、田邉教授の指導のもと、遅ればせながら腹腔鏡手術の導入を行っており、多くの手術が腹腔鏡手術になりました。またロボット手術においても、大学と共同研究を進めており、いずれ常磐病院でもロボット手術が導入できるように準備を進めています。また、しばらく行っていなかった腎移植も4月に再開する予定であります。

2012年4月より若松太郎先生の派遣されることとなりました。皆様のご配慮に大変感謝するとともに、泌尿器科診療のさらなる充実を目指し、大学と変わらぬ標準治療を心がけていきたいと思っています。またこれまで弱かった学術研究の面でも研鑽をつみ、少しでも多くの研究発表を行っていきたいと思っています。

いわき市は、震災後の原発事故の影響で、温暖な気候も幸いし、市外から多くの被災者が避難して来ています。また原発関連の企業に勤める方も入ってきており、人口減が激しい福島県の他市町村に比べ、唯一人口が増えている地域といわれています。またいわき市は福島第一原発からの距離を考えると比較的放射線量が低い地域ではありますが、まだまだ市民の間では放射線の影響に対する不安は払拭されていません。

このような環境で、ときわ会常磐病院では、放射線検診という新たな使命が生まれました。まずは甲状腺エコーをはじめとしたがん検診の充実と、ホールボディーカウンターの導入による内部被爆検査を行っていく予定です。また、チェルノブイリ事故後に、いわゆるチェルノブイリ膀胱炎といわれる前癌病変が増加し、膀胱癌の発生頻度の増加が認められたことが報告されています。ここ福島でも同様の病態が確認される可能性があり、今後は尿路腫瘍の増加に対し厳重に監視していく必要があると考えております。

このようにときわ会グループでは診療内容や規模がますます拡充されており、今後のときわ会の使命遂行のためには、医局の皆様のご協力なくしては実行できないと考えております。皆様には、今後とも変わらぬご指導、ご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

2011年7月にときわ会グループの再編を行いましたので、2012年4月現在のときわ会グループの現況をご紹介します。

  • いわき泌尿器科:外来(泌尿器科、内科)+透析(50床)
  • 常磐病院:外来(内科、外科、整形、婦人科、泌尿器科、小児科)+入院(一般120床、療養120床)+PET/透析センター(136床)
  • 泉中央クリニック:外来+透析(30床)
  • 北茨城中央クリニック:外来+透析(30床)
  • 富岡クリニック:福島第一原発事故のため休診中
  • 大塚台クリニック:外来+透析(20床)
  • 余丁町クリニック:移植外来
  • 小名浜ときわ苑:介護老人保健施設
  • 楢葉ときわ苑:介護老人保健施設 福島第一原発事故のため休苑中
新村 浩明

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