東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 | 設立趣意書 | 会則 |
■ 2011年度年報 |
| ホーム | 1.はじめに | 2.医局構成・新入局員紹介 | 3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計 | 4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2012年度の目標 | 5.関連および協力施設 活動報告・2012年度の目標 | 6.業績目録 | 7.あとがき | |
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東京女子医科大学東医療センター 泌尿器科 活動報告・2012年度の目標 |
2011年は東医療センター泌尿器科にとって epoch makingな年であった。1月に巴先生が教授に昇格され、2010年に開設された骨盤底機能再建診療部が名実ともに本格的に始動した。東医療センター泌尿器科は中澤、伊藤講師が腎癌を中心とした泌尿器悪性腫瘍、巴教授が女性泌尿器疾患を中心とした排尿機能障害、と2つの領域を中心とした診療体制が整い、手術の大半を腹腔鏡手術、経尿道的手術が占めEndourology に力を入れている。また、長年TURを中心とした尿路内視鏡治療をリードしてきた合谷准教授が3月に退職、埼仁クリニック蕨の院長に就任した。非常勤となったことが大きな変化である。 診療体制と実績 東医療センターの診療は上記の専門領域のほか都北東部の中核病院として地域医療に密接した一般泌尿器疾患が対象である。診療スタッフは助教の山下、横田に加え、後期研修は4月に石川から辻村に交替し、計6名の常勤と4名の非常勤(合谷、塩見、津嶋、金光)である。必ずしも診療スタッフが十分な状態ではないが、東医療センターおよび日暮里クリニックの外来、内科と共同で血液浄化室の運営を行っている。1日60〜70名の外来患者を診療し、17のベッド数で昨年は591名が入院(平均入院日数:9.05日)、年間400例の手術件数をこなし、1年間大きな事故もなく、経営的にも安定した診療が行われた。 おもな手術は腎尿路悪性腫瘍の手術が210件、女性泌尿器疾患が100件である(詳細は別掲)。腎上部尿路腫瘍の手術は79件、うち腹腔鏡手術は69件(87.3%)であり、腎温存手術は21件(腎腫瘍の35%)に行われ、腹腔鏡手術は17件(81.0%)であった。2011年は血流遮断の腹腔鏡下腎温手術の手技が確立した年であり、腹腔鏡下腎温存手術の適応が拡大した年である。下部尿路腫瘍は膀胱癌107件(膀胱全摘 5、TUR 102 )、前立腺癌 51例(全摘17例)、尿道癌1例、であった。 腎・上部尿路腫瘍は目標とした年72例を超えたが、前立腺全摘例は伸びていない。新規の前立腺癌症例が50例以上あるが、放射線治療や内分泌治療の適応となる症例が多い。マンパワーの関係で生検数が限定されているのも一つの要因であり、来年以降の改善課題である。膀胱癌に対してはできるだけ膀胱温存を目指し、TURやchemo-radiation therapyを積極的に行っているため膀胱全摘症例は減少傾向にある。ただ長期成績が改善しているかは微妙であり、今後の検討課題である。 全体として泌尿器腫瘍の手術件数は増加したが、前立腺肥大症(27件)、尿路結石、陰嚢内疾患などの良性疾患や内シャント(12件)の手術が減少した。前立腺肥大症や尿路結石症は最も一般的な泌尿器疾患であり外来患者数も多いが、前立腺肥大症は薬物治療が主体となり、砕石の必要な尿路結石症は関連施設に紹介している。 教育と研究 本来、大学附属病院として教育・研究は重要な使命である。学生教育は医学部ブロック2の講義を中澤、巴、伊藤が担当し、山下がブロック3のテュータを担当した。臨床実習は選択科目であり、今年度は選択者がいなかった。また看護学校の講義を担当した。 卒後教育では泌尿器科指導医が3名おり、東医療センター初期研修医に対し泌尿器疾患の初期診療指導を行い、うち2名は泌尿器科を選択実習した。また後期研修医に対しては泌尿器科専門医となるための一般泌尿器科のほか、泌尿器腹腔鏡手術技術認定、がん治療専門医、透析医学会専門医、などの専門資格取得のための指導が行われた。 研究は臨床研究、症例報告が主体である。2011年は国際学会も含め14題の学会発表が行われ、学術論文は1編であったが、作成・投稿中の論文が3編である。腎腫瘍関係、症例報告、腹腔鏡手術関係がおもな研究テーマであった。現在、倫理員会を通している臨床研究、多施設共同研究が4件あり、今後、学会発表、論文作成に力を入れたい。そのほか地域レベルの研究会での講演、学会での座長や司会など社会貢献も多く行われた。 2012年の目標と課題 2011年の実績をもとに2012年の目標を設定した。診療部門においては、人的・物理的要因により手術件数の大幅な増加は望めない。診療の質の向上と特定分野に集中した診療体制の充実が目標となる。また診療に時間を取られ過ぎているが、学会、研究活動を活性化する指導体制を充実したい。
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中澤 速和 |
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