東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2016年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2017年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2017年度の目標6.業績目録7.あとがき

5. 関連および協力施設 活動報告・2017年度の目標 >> 済生会川口総合病院

済生会川口総合病院活動報告

埼玉県川口市は県南部に位置し、人口はさいたま市の126万に次ぐ59万人と県内第2の市になり東京のベッドタウンです。京浜東北線で赤羽から入ると以前は“きゅぽら”という鋳物工場で占められていた街並みは、ほとんどが賃貸向けの住宅ですし、荒川を走ると川口近くで急に高層マンションが林立します。川口市の基幹病院は二つあり、埼玉高速鉄道沿いにある川口市立医療センターと当院になります。済生会は明治天皇の済生勅語から発し生活困窮者に対する医療施設としてはじまり、現在では全国99の病院・診療所をはじめとした日本最大の社会福祉法人です。済生会川口総合病院は昭和15年に診療所としてはじまり一時は閉院の危機もありましたが、平成16年新棟完成の頃からv字回復し、日本医療機能評価機構、ISO9001などの第三者評価、災害拠点病院、地域がん臨床連携拠点病院等の認定を得ています。泌尿器科は昭和55年に荒隆一先生が就任され、山下、奥村、龍治先生と続き昨年4月より私がバトンを受けました。

私を含め4人全員が入れ替わったので他科の医師達も度肝を抜かれていました。雪司先生は済生会熊本を2年研修後でラパロ腎摘までできるので大いに助かりました。若い二人の先生の兄貴分でもあり、コメディカル、他科の医師にも積極的にからんでくれます。池田敬至先生は神奈川こどもから移動。朝4時起床、夜9時就寝の早寝早起きです。飲んでいてもすぐ寝ますが、早朝の指示だしには強さを発揮します。外来、病棟患者ともの多かったですがよくこなしています。手術も上達していますし、データのまとめが早いです。蓑田亮先生は愛されキャラで、職場を和ませてくれますし、なによりは患者さんを親身に診てくれます。当院は毎週のように腎瘻を造設していますが、手技にもどんどんなれ、ラパロの手技も着実に向上しデータの整理にも熱心です。

今年度は引き継ぎと今後の土台作りが主でした。またMRI/超音波癒合画像下前立腺生検という先進医療を全国で2番目に導入しました。平成29年度は前立腺がん、尿路上皮がんを中心としたがん診療、およびPNL/TUL/ESWLを揃えた尿路結石治療を中心に発展させていきたいです。宜しくお願い致します。


済生会川口総合病院 目標

当院では翌年度の行動計画を運営委員会と討議しており以下記載します。

  1. ① 学習と成長の視点:必要人員の継続的な確保、および教育
    1. (ア)手術症例の充実:木曜日、大学からの外来補充により並列で手術が可能。総手術件数781件、鏡視下手術+開腹手術34+25件、TUL+PNL 43+5件をそれぞれ1割増
    2. (イ)雪司先生の腹腔鏡認定医取得、恭伸の性機能専門医取得、池田、長坂先生の泌尿器科専門医取得のための業績の蓄積
    3. (ウ)年間を通じた各医師の研究テーマの設定
    4. (エ)週1の症例、病理カンファ、月1の病理医、腫瘍内科医とのカンファ
  2. ② 内部プロセスの視点:前立腺がん、尿路結石症を主軸とした診療
    1. (ア)入院診療を軸とした高度医療の提供:平均在院日数6日
    2. (イ)前立腺がんの早期発見:川口市のPSA健診の導入。総前立腺生検数168件の2割増。MRI/超音波癒合画像下生検数 25件(4ヶ月)を100件
    3. (ウ)前立腺がんの根治療法の推進:今年度は3D内視鏡を導入。来年度はラパロ前立腺全摘15件を3割増。IMRTの導入(平成29年11月予定)
    4. (エ)尿路結石治療の集約化: ESWL 107件、TUL 43件、PNL 5件の1割増。
    5. (オ)レーザー機器の積極活用: HOLEPの導入
  3. ③ 顧客の視点:患者・地域に信頼されるサービスの提供
    1. (ア)川口市民健診へのPSAの導入
    2. (イ)ホームページの充実:年2回の更新
    3. (ウ)市民向け講座の参加:がん診療委員会委員長になり市民、および近隣医師と積極的に関係
  4. ④ 財務の視点: 再投資のための利益確保
    1. (ア)収益向上への医療の効率化
        : 入院患者数18人/日を20人/日
        : 入院単価 60,135円を60,500円
        : 外来単価 32,605円を33,000円
        : 医業収入 85,420,340円/月を88,000,000円/月
    2. (イ)2020年度目標にDa Vinci導入?(今後の検討項目です)

橋本恭伸


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