東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2006年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センターおよび関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室活動報告・2007年度目標5.関連および協力施設と活動報告・2007年度目標6.業績目録7.あとがき

4. 東京女子医科大学泌尿器科学教室活動報告・2007年度目標 >> 小児泌尿器科部門

小児泌尿器科部門活動報告

2006年も大過なく小児泌尿器科および泌尿器形成部門は手術、外来を行うことができました。
手術件数は45件、入院はのべ51名になりました。外来は泌尿器科小児専門外来として週10名前後の子供たちを診て来ました。
外来は他院よりの紹介患者様とホームページを見てセカンドオピニオンとして来院する方とがいます。セカンドオピニオンは停留精巣の手術適応から将来の妊娠出産に関する心配事まで多岐にわたりました。小児関係は少子化の影響がでると思われますが日々の外来では本当に少子化?と思うほどです。
成人の水腎症や膀胱尿管逆流現象の方も多く受診します。水腎症に関しては腹痛などの自覚症状があれば手術適応ですが成人例ではほとんどの場合が患側腎の腎機能低下を認めるため手術となります。膀胱尿管逆流現象では2006年4月より内視鏡下での尿管口コラーゲン注入が保健適応となり成人では外来で注入可能なため逆流防止法の選択枝のひとつとして提示しています。
近年小児の尿路結石が増えてきています。腎〜上部尿管へは体外衝撃波で破砕を行ってきましたが下部尿管結石症例もあり4.5Fr直視内視鏡+細経レーザー使用で経尿道的結石破砕術も行いました。大学であることから機材調達などの利便性を最大限に利用して子供病院ではできない結石破砕を行っています。1年間で経験した小児の尿路結石は最年少10ヶ月ですべて男児でした。成因は不明な場合が多く小児成人病の一環と考えられます。
ここ数年の懸案である水腎症と膀胱尿管逆流現象のまとめを行っていきたいと考えています。学会発表は小児泌尿器科学会を中心に行っており可能な限り小児の枠ではなく小児はもちろん成人でも問題になる先天性泌尿器科疾患を中心にすえて発表できればと考えています。
院内では小児医療に関して一元化した医療を試みようとする案が出され検討されています。現時点でも一般小児科や腎小児科には大変お世話になっていますが小児外科との連携をさらに密にできればと思っています。また東医療センター中沢先生からは東医療センターでの小児泌尿器科外来開設のお誘いも受けています。なるべく多くの子供とその家族が正しい小児泌尿器科治療の恩恵に与れるよう外来を充実させホームページでも対応していきたいと思います。
金光先生が大学へ戻り小児泌尿器科の一端を担ってくれるようになり一人体制で実務を行ってきたときよりは余裕ができました。その反面手術症例に込み入った症例が増えてきました。病棟班長クラスへは疾患の手術トレーニンもあります。病棟医の先生方にはこれからもいろいろとおねがいしなければならないと思います。ますますのご協力よろしくお願いします。
家後 理枝

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小児泌尿器科部門2007年度目標

(1) 小児泌尿器科疾患の考え方や治療方針の啓蒙(特に院内小児関係部門)
(2) 水腎症と膀胱尿管逆流症症例の経過報告
(3) 病棟医の技術研修
家後 理枝

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